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大学生2人が詐欺被害に遭いショック死 背景に個人情報漏洩の氾濫 中国

2016年08月28日

【新唐人2016年08月28日】

新学期が近づくと中国では学生をターゲットにした学費振り込め詐欺が増加します。携帯電話を利用した詐欺に遭い、多額の学費を振り込んだ大学生が、心労のため死亡する事件がこの1週間のうちに2件も起きており、当局の取り締まりが不十分であるとして批判の声が高まっています。

 

山東省の18歳の女子大生徐玉玉(シュユーユー)さんは19日、携帯電話に教育局職員を名乗る者から電話がありました。その者は経済的な余裕のない徐さんが助成金を申し込んでいることを知っており、助成金の受け取り方を指示しました。

 

徐さんは9900元(約15万円)の学費を振り込んだ後、詐欺被害に遭ったことに気づき、憔悴のあまり心拍停止により死亡しました。

 

この事件を受けて中国では世論が沸騰しており、国民の就学、医療、食事、住居、職業などの詳細な個人情報がネット上で売買されていると非難の声が上がっています。

 

徐さんに詐欺の電話をかけてきた発信番号は判明しているため、携帯電話の実名制による犯人逮捕が期待されていました。

 

しかし警察は、容疑者が使用した171から始まる携帯電話番号は現在実名登録せずに購入できるため追跡は難しいとし、実名制の徹底こそが詐欺事件の撲滅につながると発表しました。

 

チャイナユニコムの技術者は、携帯電話を実名制にしても、詐欺グループはネット電話を利用して詐欺を行うことができると指摘しています。また、政府が実名制を実施する目的は民衆を監視するためではないかと考えます。

 

また、政府の役人は詐欺防止の特別待遇を受けていることも分かっています。

 

2011年、広州市の楊さんという男性が詐欺電話の入電を不満として、中国電信を告訴しました。すると楊さんは中国電信の「VIPリスト」に入れられ、その後詐欺電話の入電がぷっつり途絶えました。このVIPリストには省や市の幹部が入っているとのことです。

 

2015年、中国電信の回線を介した詐欺は59万件、被害総額は222億元(約3390億円)に上りました。被害者のほとんどが一般国民でした。

 

徐さんの悲劇からわずか2日後、同じく山東省の大学2年生の男子学生が詐欺電話の被害に遭い、やはり心拍停止で死亡する痛ましい事件が起きました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/08/26/a1283179.html(中国語)

(翻訳/白白 ナレーター/淳萌 映像編集/李)

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